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エッセンシャルオイルの歴史
エッセンシャルオイルは、植物の花、樹皮、茎、根、葉などに含まれるナチュラルな芳香化合物で、美しく力強い香りをもっています。植物を外敵や疾病から守ったり、蒸発して植物を冷却し、熱さから守ったり、受粉を促したりなど、多くの重要な役割を果たしています。
このエッセンシャルオイルは、古くからさまざまな文化の中で、貴重な自然の恵みとして人々にも利用させてきました。
紀元前3000年頃 古代における香りの文化
culture of fragrance in ancient
香りの文化が始まったのは、今から5000年以上も前のこと。古代エジプトでは、神殿でフランキンセンスやミルラを焚いて、神への捧げ物としていました。またミイラ作りにはミルラやシダーウッドなどを使用していました。
西暦1000年頃 エッセンシャルオイル蒸留法の確立
establishment of essential oil distillation method
ペルシアを代表する知識人で、医者・科学者・哲学者であるスィーナーにより、エッセンシャルオイルの蒸留法が確立されました。これにより良質なエッセンシャルオイルを抽出できるようになり、使用範囲が広がりました。
西暦1300年頃 伝染病と香りがもたらす働き
work to smell and epidemic brings
中世ヨーロッパではペストなどの伝染病が流行し、多くの命が失われました。病気が発生すると、フランキンセンスやローズマリーなどを焚いて、燻蒸消毒をしました。その当時、芳香物質は最高の消毒剤でした。
西暦1500年頃 アロマテラピーの原型誕生
prototype birth of aromatherapy
中世ヨーロッパにおいて、教会や修道院を中心に僧院医学が発展しました。1500年代からは薬用植物の研究が盛んになり、ハーバリストと呼ばれる人々が活躍し、今のアロマテラピーの原型が生まれたと言われています。
西暦1900年頃 ガットフォセと近代のアロマテラピー
aromatherapy and modern gattefoss
1910年、フランス人の科学者ガットフォセが火傷を負った際に、ラベンダーオイルをかけたところ、驚くほど早く元通りになった経験から、アロマテラピー(フランス語で「aroma=香り」「therapie=療法」)という言葉ができました。
現代 エッセンシャルオイルについての研究と使用方法の広がり
spread and usage study of the essential oil
オーストラリア人の生化学者モーリーは、1950年代から60年代にかけて、エッセンシャルオイルによる心理面でのバランス回復効果や若返り効果を研究し、植物油で希釈して行うマッサージ法を提示しました。